The Passenger
e0055091_1355615.jpg今学期はInternational Film という、つまりアメリカ映画以外の映画を観るクラスを取っていますが、そのクラスでつい最近観たのが"The Passenger"という映画です。ところどころネタバレがありますので、観るつもりの方はご注意くださいね。



シラバスによると、この映画は、1975年、ミケランジェロ・アントニオーニさんという人が監督したもの。タイトルは"The Passenger"(乗客 or 同乗者)ですが、妻や仕事から逃げるという内容なので、どちらかというと「逃亡者」に近いなーと思いながら観てました。邦題は「さすらいの二人」っていうんですって。見終わった今、邦題のほうがしっくりきます。

冒頭で友人が死んで、主人公はその死んだ友人に成り代わるので、「これはきっと謎解き系のお話なんだ!」と、次に死ぬ人を想像しながらわくわくしていたんですが、そういう系ではありませんでした。・・・わくわくは不謹慎だったかな。成り代わった友人は、結構悪いことをしている人だったらしく、手帳は予定だらけ。それになんだか狙われているようなかんじもする・・・・・・。でも「昔の自分」に戻る気もない主人公。物語のほとんどは彼が逃げ回ることに費やされています。ただ、まわりの風景が変わるだけ。
e0055091_1381292.jpg最後のシーンはカメラをアウトからインにしていく、たぶん当時にしては画期的なやり方で、この映画の見どころシーンだったんでしょうけれど、そこがわたしにはよくわかりませんでした。ラストは、冒頭の友人がベッドで死んでいるシーンを彷彿とさせますから、何も言わなくてもセリフがなくても、この人は死んだんだろうなあ・・・と想像する事ができます。
e0055091_1362435.jpg死んだ(ことになっている)自分の夫の手がかりを知る人を追いかけ続けた彼の妻は、そのシーンでやっと彼に追いついて、でも「こんな人は知らない」って言うんですよ。「顔はまさに自分の夫の顔をしてるけれど、こんなところで殺し屋に殺されるような人をわたしは知らない」って意味で "I never knew him." と言った・・・のかな。そして、彼の奥さんのフリをして行動を共にしていた女性は「知っています」と答えるのですが、彼女の名前は一度も出てきません。

このクラスは、レクチャーと映画鑑賞が交互にやってくるスケジュールなので、後日の先生からの説明によると、この映画はフラッシュバック(というかただの監督の仕込みだと思う)があちこちにあるので1回観ただけじゃなかなか全容をつかめない、だそうです。抱えているいろいろなものを放り投げて逃げ出したいという願望がある人には理解しやすいお話かもしれませんね。
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by naokochin1 | 2007-04-12 13:01 | Books & Movies


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