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GPAとは?
留学専門のウェブサイトや各大学の出願要綱のページ、それにわたしの記事の中にも、よく出てくるGPAですが、今回はこれについて語りたいと思います。

GPAとはGrade Point Averageの略で、成績の平均値のことを言います。
日本では1~5段階評価で成績をあらわすことが多いですが、アメリカではABCDFを使います。理由はわかりませんがEはありません。
A=100~90%
B=89~80%
C=79~70%
D=69~60%
F=59%以下

よく聞くGPA2.0・・・という数字についてですが、これはこのように計算をします。
まず、A~Dの成績は下記の数字に置き換えられます。
A=4.0
B=3.0
C=2.0
D=1.0

なのでたとえば、ジョンスミスさんが、英語(3単位)と数学(4単位)、生物(5単位)を1学期の間に取って、それぞれ、英語の成績はA、数学はB、生物はCだったとします。
英語(3単位)はAだったのですから、4.0という数字に置き換えることができます。
4.0×3(単位数)=12.0

同様に、ほかの教科も計算すると・・・
数学(4単位)=B(3.0)=4×3.0=12.0
生物(5単位)=C(2.0)=5×2.0=10.0

計算したすべてを合計して、それを合計単位数で割ります。
合計単位数は3単位+4単位+5単位なので、12になります。
(12.0+12.0+10.0)÷12
=34/12
=2.83

ジョンスミスさんのGPAは2.83になります。

D以下の成績だった場合、「クラスを修了した」ことにならないため、もう一度同じクラスを取り直さなくてはいけません。卒業も編入もC以上の成績で終わることを要求されます。それに単位数にもよりますが、留学生は1クラスを取るのにだいたい5~6万円の授業料を払います。取り直すのはお金も時間ももったいないじゃありませんか?

お金や時間の心配だけでなく、留学生はGPA2.0を切ると学生ビザを取り上げられてしまいます。そうするとアメリカに滞在できなくなるので、自分に国に帰らなければいけなくなります。

ちなみにこれはうわさなので、信憑性は低いのですが、
「Dを取って、同じクラスを再度取ったとき、Dと言う結果は残る」
「Fを取って、同じクラスを再度取ったとき、Fは新しい成績に上書きされて消える」
という話があります。
だからDだったら、
「成績をFに付け替えてください」
と先生にお願いする学生さんもいる、らしいです。わたしは経験したことがないし、する予定もないので、これが真実なのか確かめるすべはありません。もしかしたらFは消えないかもしれない。このような成績を取りそうだと心配な方は、成績が確定する前に、留学生オフィスで確認したほうがいいと思います。まだ勉強できる時間は残されているんですから。

余談ですが、日本で言ういわゆる「オール5」のことを、アメリカでは「ストレートA」と言います。同じ成績の心配をするなら、FやDでの心配ではなく、「ストレートAかそうじゃないかの瀬戸際でがんばっている」くらいの気概が欲しいものです。

この記事に補足をします。(2006年11月18日)
成績のA~Dまでは数字に置き換えましたが、ほかに、FとWというのもあります。
Fは上で触れたとおり、D以下の成績のことです。F=0として計算します。
WとはWithdrawの略で「決められた期限までにクラスを取るのをやめる手続きをすること」で、この場合は、そのクラス自体を「初めから取らなかった」ことになります。この場合、授業料は返金されませんが、GPAは下がらずに済みます。

Fを取りそうだった場合、Withdraw (=W)することができますが、それによって、12単位以下になる場合は、Withdrawできません。なぜなら、留学生は12単位以上を必ず取ることを条件に学生ビザを与えられていますので、それ以下になることは、学生ビザのステイタスを失うのと同じになるのです。前述のジョンスミスさんは、英語(3単位)と数学(4単位)、生物(5単位)で、合計12単位ですから、どれを落とすこともできません。彼が、GPA2.0を切ってしまった場合、アメリカに滞在することもできなくなります。

前門の虎、後門の狼ってこういうことを言うんでしょうね~。

by naokochin1 | 2006-11-17 16:03 | School


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